木ときのこ

木ときのこ

きのこは木を育て、森を作っています
普段、料理の材料として調理し、キノコを食されている方は多いと思うのですが、実際、キノコが自然界の中でどのような役目を担っているのかをご存じの方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか?
植物が生産し、動物が食べ、という食物連鎖のサイクルは想像しやすいのですが、実際にはそこにキノコ(菌類)が大きくかかわっています。
まず、地球上においての生物、植物や動物の死骸を最終的に分解できるのは菌類だけです。動物や植物の死骸を菌が分解し、栄養が豊富な土にする事で植物がまた芽を出す事が出来るといえます。
その為、キノコを含む菌類が死骸を分解する事をしなければ地球はあっという間に死骸だらけの星になってしまう事でしょう。
木から生えたキノコ
キノコを不気味だと感じる方は、そうした動植物の死骸や腐ったものに発生しているのを見て悪い印象を持たれてしまったのかもしれませんが、役目を終えた生物をキノコが分解する事で自然界の生命のサイクルは回っています。

そして、キノコと言う名前から想像できるようにキノコは木と大きな関わりを持っています。木の根とキノコの本体ともいうべき、地中の菌糸は土の中で複雑な共生関係を築いています。
名前のイメージからいけば、キノコは木から一方的に栄養をもらっているような印象を受けますが、実際には互いに栄養のやり取りをし、双方が栄えるように協力しているのです。
事実、地中の菌糸が豊かな土壌と、そうでない土壌では樹木の生長速度が違ういう実験結果があるそうです。

屋久鹿
このようにきのこは死骸を掃除するだけでなく、植物の成長を助けたり、動物の食料になったりと人が生活していく上でも大変、優秀なパートナーになっていると言えます。
近年ではプラスチックを分解するキノコが見つかったり、ダイオキシンを無害にするキノコが発見されたとの報告もあります。キノコは決して時代遅れなものではなく、これからもその存在感を強めていく事が期待されている生き物なのです。
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